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(考察)「あーちょっと離れたな」について

ある時私は、友人の好きな果物を当てようとしていました。

私「リンゴ?」

友「惜しい!」

私「じゃあ、、ミカン!」

友「あーちょっと離れたな」

 

ー「あーちょっと離れたな」ー

 

「あーちょっと離れたな」(以下あーちょと呼ぶ)って何を意味してるんだろう。

頭で反芻し、ずっともやもやして、眠れない。

おそらく何らかの友人の持つ答えのイメージに対して、少し遠くなったということだろうが、一体少しとはどのくらいの程度なのか、そしてイメージとは具体的に何のことなのか。これは偏屈でもなんでもなく、ごく自然な疑問である。

例えるなら、その友人の頭の中には仮想の空間があり、答えのイメージという得体のしれない三次元の物体が存在している。

そして私がなにか果物を言うたびに、その答えの果物のイメージと相対的な関連付けによって果物が仮想空間に追加されていく。

それらイメージがどの程度離れているのか、またx軸なのかy軸なのかz軸なのかを基準にしているのか、ここが肝だ。

まずイメージについて。優位感覚という考えがある。視覚優位や聴覚優位など。つまり、人によってイメージの様子は違う。ここでは便宜上人間の多くは視覚優位であると仮定する。

とすれば、多くの人間は答えのイメージは見た目のことを表しているはずである。

ピンク色で、しかし白みもある。中央下に切れ目があって、、

友人の持つ答えは「桃」だった。

とりわけここで問題になるのが、その人の認知する見た目とは複眼的ではないか、ということだ。

つまり先ほどの例を用いれば、桃から私の言った果物への移動にx軸とy軸とz軸が同時に変動しうる、などということである。

正直、これは考えきれる問題ではない。しかし、何か糸口があるとすれば、それは傾向と対策である。

つまり、その人とのあーちょのくだりを一度することによって、対策ができるようになるということだ。先ほどの友人との会話であれば、

私「リンゴ?」

友「惜しい!」

私「じゃあ、、ミカン!」

友「あーちょっと離れたな」

(冒頭と同じ会話)

まず色というベクトルがあるだろう。あとは硬さとか、大きさなどもあるかもしれない。ちなみに物質は3つのベクトル上に存在するが、そのものをどう認知するかは無限大のベクトルが存在する。しかしここで重要なのは、この瞬間に意識下にあるベクトルなのだ。だから、傾向の把握はここまででいいだろう。そして2回目にBとあーちょのくだりをしたとする。Bの思い浮かべているお菓子はなんだろうか。先ほどの会話の答えを桃とすると、答えは出るはずだ。正式に問題として出題しよう。

 

 

(問題)

AくんがBくんの好きなお菓子を当てようとしています。(会話)をもとにして、選択肢の中よりBくんの好きなお菓子と思われる最も適切なものを選び、記号で答えなさい。

ただし、(条件)を考慮して答えなさい。

(条件)

前日に以下のような会話をしたものとする。AくんはBくんの好きな果物を当てようとしています。

A「リンゴ?」

B「惜しい!」

A「じゃあ、、ミカン!」

B「あーちょっと離れたな」

A「違うのかぁ、、じゃあ答えはなに?」

B「僕の好きな果物は桃だよ」

A「なるほど、Bくんはこの瞬間大きさと色と値段を基準にして果物を認知していたんだね。」

B「いいや違うよ。大きさと色と硬さを基準にしたよ。」

(会話)

A「ポテトチップス?」

B「惜しい!」

A「じゃあ、、板チョコ!」

B「あーちょっと離れたな」

選択肢

a、今川焼き

b、ポテト

c、せんべい

d、オレオ

 

 

 

 

(以下正解)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

答えはcである。大きさ、硬さ、色のベクトルで考えると、ポテトチップスと最も近い位置にあるのはせんべいである。

 

これであなたも、あーちょ(2回目以降)は怖くありませんね。友達なんかとこんなシチュエーションになったら、バシッと決めてやりましょう。

というように、かなり無理やりな帰着で、さっきの問題も素直に選んで正解できそうじゃないか?という疑問さえ湧く。  

その通りである。現実を理論に落とし込めるのはこのように、ある程度理にかなっていて、また的外れなことなのである。

これは分析的命題と総合的命題の話が絡んでくるのだが、それは今後書いていくことにする。

 

 

本稿は以上なんですが、なにか話題とかテーマとか、書く内容を提案してくれる人がいましたら、ぜひコメントでお願いします。命題の話は書きます。