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毎週日曜日更新

(R18,物語)官能小説を書いてみる

「あなた、いってらっしゃーい!」
心地の良い朝日に包まれながら、旦那はさわやかに家を出ていった。れん君との結婚生活は今年で3年目になる。彼は出会った頃から、これまで全く変わらない。変わらず私のことを気にかけてくれて、紳士的で、子供のころよく夢に描いてきた結婚生活をいま経験しているのだ。旦那を送ってから私はいつも彼が見えなくなるまでドアを少しだけ開けて、こっそり見送っている。旦那が見えなくなって、私はドアを閉め、そして再びドアが開けられる。これは二人の約束事。私と拓也の、約束事。
「誰ですか?」
「わかっているくせに。」
私はいつも、偶然この時間に男に押し入られる。私の唇は静かに奪われた。唇の柔らかさを確かめ合うようにやさしく接吻を繰り返す。彼の舌が入ってきて、私もまた応じる。まるで陰部を犯されるようであった。唇の狭間から淫靡な汁がとめどなくあふれて、おぼれていく感覚、窒息の接吻である。次第に彼の動めきは揺さぶりを増した。呼吸が乱れ始め、私の吐息と彼の吐息がいやらしく絡み合う。激しく、激しく手指が彼の肉欲を証明した。まるで肌の向こうにある何かを必死につかみ取るかのようにむさぼられるのだ。私もまた彼の首筋の蜜を吸い上げた。愛する男の蜜ほどきらめき妖艶なものはないのだろう。筋がたまらなく私を雌にする。この感覚、雌になる感覚。もっと彼に飲まれたい。乱れた歩幅で、べたべたと寝室に向かい、ベッドに倒れこむ。獣が獲物を食す時には皮を剝ぐという。私は被食を予感した。私が露わにされていく。彼は私の最後の衣に舌づつみを打って、そうしてブラを押し下げた。彼の視線が乳房に注がれる。彼は大切な果実を丁寧に持ち上げるように、両手で大きく揉みしだいた。私の女はみだらにぷっくりと尖らせて、彼の口唇を求める。私の欲求を感じ取ったように彼はその右の頂点を舌で舐め上げる。そっと舌先が降りてきて、輪をかたどり始めると、私の頂点は唾液できらびやかなルビーとなっているのが見えた。彼の口のモンスターは私の輪から肋骨をなぞって横腹へ、そしてへそ。すると彼の指がゾウっと下から伸びて、私のルビーを再び弄ぶ。ざらざらした舌の感覚は下腹部から太ももの付け根をいやらしく沿って内側へ。ついに彼は私の繁茂の巣を探し当てた。
「来た、、来たっ、、!」
すでに私の肉園は赤い切れ目を晒し、ぬくもっていた。女神と挨拶をするかのように、彼の唇は仰々しく肉園に接吻した。そうして、ゆっくりぬめりとモンスターは肉壁をかき分けた。
「んんっ、、」

 

 

 

「もっと、もっと。」
私は自分のことをSだと思っていたが、どうやらそれは思い違いだったのかもしれない。いいや、昔はそうであったのかもしれない。拓也は私のこれまでの過去すべてを塗り替えた。人に踏まれて得る快楽を、私は覚えてしまった。彼の足の指を一本一本丁寧に舐めて、音を立ててしゃぶってみせる。それだけで私の頂点は尖りを極め、女陰の汁を垂らした。そうして拓也は邪悪な面立ちで私の顔を思い切り踏みつける。繰り返し繰り返し踏まれ、私は大概鼻血を流した。とっさに目に足の爪が入り込まないように目を閉じて、私は気づいた。いま私は人間に踏まれているのだと。この集中的感覚に私は一層欲情した。
「このクズ女が!」
最低の侮辱が私を絶頂させた。抉られる心への傷が、私の服従の烙印だった。その烙印を感じるたびに、私は今まさに支配されているのだと体内をしびれ渡らせた。

 

 

 

れん君は気づく素振りすら見せない。きっとこの生活はずっと続くのだ。私の行為を不倫だと蔑む人がいるだろう。ところが私にしてみれば、仕方がなかったのだ。私はただ愛されたかった。れん君だけでは物足りなかった。拓也にも、もっと愛されなくては物足りなかった。どうしても埋まらないこの閑散とした心は、次第にその愛の数と重さで埋め合わせることを覚えたのだ。

「誰か、誰か私の代わりに私を愛して。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

酔ってぶさけて書きました。